「ウィシュマさんと入管と特高マインド。」

2021年08月11日

皆さんこんばんは、新宿区議会議員のよだかれんデス。

本日の東京都コロナ陽性者数は4200人で水曜日としては過去最多だそうです。
パラリンピック、無観客ならいいじゃないという空気ですが、私はオリンピック同様中止すべきと思います。

最大の感染拡大防止策は、間接的にも直接的にも五輪中止だという思いは変わりません。
まだ学校連携観戦実行の可能性が残ってしまっておりますので、こどもの命と健康を様々な危険にさらさせないよう国・都・区の判断を注視しなければなりません。

ウィシュマさんと入管と特高マインド

そんな中、本日お伝えしたいのは日本の出入国在留管理庁の特高マインドについてです。
「社会新報」という、社民党の新聞の8月18日号に詳しく記事がありますので、読めるよという方はお読み頂きたいです。

平成が過ぎ去り令和となった今では、そもそも「特高」ってなぁに?という方も、もしかしたら多いのかも知れません。

「特高」というのは、「特別高等警察」の略で、戦前・戦中に国に逆らう思想を有する者を違法な手段もいとわずに取り締まっていた組織で、2000人近い人々が命を奪われたと言われています。殺された方の多くは、自由主義者、平和主義者、知識人などです。

外国のお話ではありません、我が日本の話ですよ。

子どもの頃から様々な読み物でこの特高の残虐さを読んできた私は、特高が無くなったはずの現在でさえもその影に脅えています。それは、私が大きな問題について大抵国家権力と相反する考えを持つが故です。

憲法を護りたい、原発をなくしたい、自衛隊を災害救助隊にしたい、オリンピックを中止にしたい等々。

こうした思いをアピールすべく、デモなどに参加しますよね。そうすると、必ず公安調査庁の人たちが監視しています。中には、カメラやビデオを持って参加者を撮影している人もいます。

例えばこちらの写真は、先日赤坂迎賓館にバッハ氏が来た時のデモに参加した際のものですが、当然たくさんの公安の方も映っています。

警察官と違って、私服です。でも、少し離れたところで集団で監視行動をしていますからすぐに分かります。不思議と皆さん同じような格好で、シャツとスラックスと斜めかけポシェットだからすぐにわかるという事もあります。

特に隠れようともしていないので、「お前たちを監視しているぞ」というアピールでもあるのだろうと思います。デモにおいてはという事ですが。

以前から、怖いなぁ、私ごときの者でももう立派にリストに載っているのだろうなぁ、あだ名とか付けられてるのかしら、変なあだ名とかはやめて欲しいなぁ・・等々感じておりましたし、公安は特高の流れをくむ組織なのだろうという事は認識しておりました。

しかし本日、先述の社会新報の記事にて、入管も特高の流れをくむ組織だという事を知りました。戦前の内務省が、特高を警視庁内に設置し、そしてまた同じく内務省が入管業務を所管していたそうなのです。

戦後はその「特高マインド」が公安と入管という治安機構に受け継がれている。

・・ものすごく合点が行きます。入管職員の人権を無視した非人道的な収容者への扱いや、そもそもの裁判所など第三者機関が介入せずに入管の裁量次第で物事が決められるシステムには、そうした背景があるのですね。

昨日、ウィシュマさんの最終調査報告書が出たというニュースがありました。(入管HPを見ても見つからず・・全文確認できるサイト等ご存知の方がいらしたら教えて頂けたらありがたいです)。

報道を見る限りでも、耳を疑うような非人道的な言動が明らかになっています。隠そうとしても隠しきれなかったことだけしか公表しないでしょうから、現実にはいったいどれほどの悪行が行われていたのでしょうか。

職員が何をしていたのかが分かるはずの映像も、短時間に都合よく編集したものをご遺族にのみ見せるとしているそうです。

現段階の報道では、弁護士の同席も許されず、データは渡されないようです。

まさに特高マインドのなせる業。これが現代日本で起こっている現実です。

オリンピックだの多様性だの調和だのという前にこうした現実を認め・改善せよと声をあげなければなりません。

決して他人事ではありません。
日本人だから安心だなんてことも、自公政権支持者だから安心だなんてこともありません。明日は我が身です。

皆で、よい国にして参りましょう。