「よだかれん、改めましての決意表明。」

2025年02月24日

 

先日、よだかれんの決意を表す動画を投稿し、多くの皆さんがご注目くださったことに感謝申し上げます。

そのことによって、奇跡的に、きっかけとなった方から直接メッセージが来て、やり取りをさせて頂くことが出来たことも幸運でした。

そのやり取りもふまえ、改めて、よだかれんの決意を記します。一人でも多くの皆さんに読んでいただけたら幸いです。

最初に、私が何者なのかをお伝えします。

私は、この国に生きるすべての人々が、明日の生活を心配せず、人間の尊厳を失わず、胸を張って人生を歩めるよう全力を尽くす、一人の政治家です。

加えて、私はトランスジェンダー女性当事者でもあります。ビジュアル的にその属性が目立つために、よだかれんといえばトランスジェンダー、よだかれんといえばLGBTQ権利向上を主張している人、というイメージを持たれる方は少なくないでしょう。

それはもちろん誤りではなく、ありがたいことでもありますが、私の政治目標の一部でしかありません。

失われた30年の中で、ロスジェネを含む困窮する人々の生活を根底から底上げすること。学歴不問、いったん道から外れても何度でもやり直せる社会、障がいや難病を抱えていても将来に不安を抱えることなく暮らせる社会、あらゆる差別を許さず誰もが安心安全に暮らせる社会を実現することが、私の政治目標です。

私自身、就職氷河期世代・ロスジェネ世代で、正社員になったことも、家を購入したことも、子どもを育てたこともなく、いわゆる社会のレールから外れた人生ともいえます。

これまでの私の職業として、一見目立つものはミュージカル俳優・ダンサー・行政書士・新宿区議会議員・国会議員秘書ですが、日雇いアルバイトで生計を立てていた期間も長くあります。

経済的、社会的な苦しみや孤立を味わって、だからこそ、この状況を変えたいと政治活動を続ける一人の人間です。

これまでそうして来たように、これからも、すべての人々の生活と権利を守ることを基礎とし、かつ性的マイノリティ(LGBTQ)当事者だからこそできる活動も一体のものとして行って参ります。

つぎに、ここ数年にわたるトランスジェンダー女性をめぐる言説についてです。

この間「トランスジェンダー女性が女性用浴場や女性用トイレ入ってきて性犯罪を犯す」「トランスジェンダー女性が女性用トイレに入ると性犯罪を誘発する」という言説がネット上で巻き起こっています。

これについてどう考えたらいいか、戸惑う方もいらっしゃると思います。みなさまの考えの一助になればと思い、私の考えを申し上げます。

これらの動きは、少なくとも2つに分けることが必要だと考えています。

1つは「ヘイト行為の主体」があること、もう1つはその行為の結果として、何らヘイト行為を意図しない方までもが「トランスジェンダー女性」全般に対して不安にかられる現象がある、ということです。

「ヘイト行為の主体」とは何か。現在、このXにも、不完全であっても「暴力行為とヘイト行為の主体に関するポリシー」が存在し禁止されています。そこで定義されている「ヘイト行為の主体」を以下引用します。

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ヘイト行為の主体とは、法的または社会的に守られるべき特定のカテゴリーの人々に対する暴力を奨励したり、そうした人々を標的とした嫌がらせに関与したりするなどのヘイト行為を、組織的かつ意図的に支援、助長、擁護する主体のこと
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この文章を読んでくださっている方のうち、圧倒的多数のみなさんはそのような主体ではありません。

ただ、ごく一部ではあっても、トランスジェンダー女性を標的とした「ヘイト行為の主体」がこの世界には存在し、それが残念ながら為政者である場合もあり、社会的影響力は小さくありません。

それによって、ときに良心的な人すら巻き込み、トランスジェンダー女性への偏見が助長されてしまうことが現実に起きています。

日本では影響力あるトランスジェンダー女性に対して殺害予告がなされ、世界ではトランスジェンダー女性を標的にした殺害が数多く起きています。

(ご参考)

※Dialogue for People 2022.06.01「トランスジェンダー女性の殺害相次ぐイラク北部クルド自治区からの声」→d4p.world/17001/

CNN.co.jp 2024.02.26「黒人トランス女性殺害事件、ヘイトクライム罪で初の有罪評決」→cnn.co.jp/usa/35215702.h

その手前であっても、よだかれんが傷つくとわかっていても、あるいは傷つける意図で、「あなたは男性だ」と平然と表明し、誹謗中傷する方も主にネット上で存在します。

「ヘイト行為」の標的になるのはトランスジェンダー女性をはじめとするLGBTQの人々だけではありません。在日コリアン、被差別部落出身者、障がい者など、特定の民族・属性へのヘイト行為によって大虐殺すら行われた歴史があることを、私たちは直視し、警戒する必要があります。

ひとくくりには出来ませんが、トランスジェンダー女性も多くのみなさんと同じように、社会の一員として認められ、社会に溶け込んで平穏に生きたいと望んでいるのではないでしょうか。ですが多くの場合は、不安定な立場・環境に置かれ、不安の中で生きることを余儀なくされている。

しかし、その実態と全くかけ離れたイメージがネット上に流布され、「社会に脅威を与えるモンスター」として想起されてしまっているのは、私にとってもナイフで刺されるような痛みです。

今や若い世代を中心にLGBTQの人々への理解は広がり、同性婚などの権利を法制化していくことは世論の多数になっています。その生みの苦しみとも言えるのかも知れませんが、悪意がなくても、自分の存在を否定的に捉えられて発せられるひと言ひと言が積み重なることで、小さなナイフも大きなナイフになりえます。致命傷になりえます。

そのことを多くの方にご理解いただきたいですし、なによりトランスジェンダー女性をはじめとするLGBTQの人々が安心して生きることのできる社会は、すべての人が安心して生きることのできる社会ということだと思うのです。

特定のカテゴリーの誰かが偏見に苦しめられる社会は、あなたにとっても偏見や性的役割分担などが強いられる息苦しい社会であるからです。

ですから、よだかれん はあらゆる性差別や性犯罪を許さず、構造的になくす取り組みを皆さんと手を取り合って行って参ります。

この思いは新宿区議会議員だった頃からぶれることはなく、各地の女性議員や女性支援者と連帯して活動を続けております。女性の立場に寄り添った性教育の導入や、賃金格差解消など構造的に差別をなくすための政策は、党はもちろんよだかれん個人としても掲げて活動していることを知って頂きたいと思います。

(ご参考)

※れいわ新選組→基本政策4-3・4・5 reiwa-shinsengumi.com/policy/#%E5%AD

※よだかれん→基本政策3-6 yoda-karen.com/policy/

最後にお伝えすると、あまり知られていないことですが、多くのトランスジェンダー女性も実は性犯罪の被害者であり、宝塚大学看護学部の日高庸晴教授がLGBTQ+を対象に2019年に行った調査(有効回答数10,769人)では、トランス女性の57%、トランス男性の51.9%が性暴力被害経験を有しています。

そして実は、私自身も。
深夜の路上で、同乗したタクシーの中で、これまで幾度となくそうした経験をしています。

女性とトランスジェンダー女性は、分断や対立するものではなく、ともに手を取り合い、知恵を出し合い、社会をアップデートさせてゆく大切な仲間だと、私は思っています。

これからますます、よだかれん、れいわ新選組、ご注目ください。

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