「自民党さん、もはや理解増進とかいう段階じゃないのです(ーー;)~LGBT理解増進法案について~。」
2021年04月11日
皆さんこんばんは。
新宿区議会議員のよだかれんです(*゚▽゚)ノ
皆様は自民党が提案を検討している「性的指向および性同一性に関する国民の理解増進に関する法律」略してLGBT理解増進法案というのをご存じでしょうか。(自民LGBT法案の要綱了承 理解増進、基本計画策定義務付け)
ご存じないですよね・・それはそうだと思います。
今や2021年、地裁といえども同性婚を認めないのは違憲であるという判決も出ている現代において、102もの自治体においてパートナーシップ制度が導入されている現代において、今さら理解増進とは・・(ーー;)
これが10年前の話であれば、いよっ‼自民党‼よくやった‼と賛辞を贈るところですが、2021年の今では今さらどぉした?!という思いでいっぱいです。
同性婚を認めなければ国民の反発を喰らいそうな情勢の中、ガス抜き法案として利用されるのではと危惧しています。
しつこいようですが、地裁といえども同性婚を認めないのは違憲であるという判決も出ている現代において、102もの自治体においてパートナーシップ制度が導入されている現代において、なぜ今さら理解増進?
102の自治体は、国よりもよほど当事者の苦しみを理解し・その生きづらさを解消しようと、国に先んじてパートナーシップ制度を誕生させました。なのになぜ今さらその歩みを後退させるような法律を作ろうとするのかそれこそ理解に苦しみます。
今さらこの法律を思いつく方々よりも、国民の方がよっぽど先を進んで理解しているのではないでしょうか。
もしも本気で理解増進しようと思ってくれているのなら、障害者差別禁止法のようにLGBT等差別禁止法を成立させ、その結果の一つとして婚姻の平等を実現すべく同性婚を法制化することの方がよほど理解増進に繋がります。
(今日は保護猫ちゃんたちにご挨拶して来ました♪そこには愛がありました(〃▽〃))
新宿区でも、パートナーシップ・ファミリーシップ条例に反対した区議の方が、
区の会議体の調査研究を尊重し、区の調査結果に基づく取り組みについて注視すべき、様々な委員会の意見を頂きながら進めるべきものである等の理由により反対という事を仰っていました。
真摯に討論して下さったのですが、国と同じくこれが10年前の発言であれば、素晴らしい‼と賛辞を贈るところですが、もはやそのような段階ではありません。
それは差別解消を先送りにすることであり、当事者の皆さんまだしばらくは苦しんでてねと言うのと同じことだと思います。
そして差別解消を先送りにすることは、差別に加担することでもあると思います。
何度もご紹介させて頂いていますが、足立区の事例は好例です。同区では昨年9月、ある区議会議員の性的少数者に対する発言が大きな社会問題となりました。LとかGとかばかりになったら足立区が滅んでしまうというような、例のご発言ですね。
近藤やよい足立区長はそれまで、パートナーシップ制度などの取り組みは、上から決めるのではなく、地域の中で理解が広がり創り上げられることが理想だと思っていたそうです。
しかしこの発言をきっかけに、気長に取り組んでいる間にも人格を否定され苦しむ人を生み出してしまうと気がつき、早急にパートナーシップ・ファミリーシップ制度を誕生させることとしたのです。
近藤区長は、区長になるまでは自民党議員だったそうです。パートナーシップ制度を誕生させた桑原元渋谷区長も、自民党議員だったそうです。。
お二方から、自民党国会議員の皆さんへレクチュアして頂けたらと切望します。
LGBTの子ども・若者支援に関わっていらっしゃる著名なトランスジェンダーの遠藤まめたさんが、FBにて鋭い指摘をされています。
今回の法案では国や地方公共団体や学校、事業主に性的指向や性同一性(誤った訳であるとして、性自認とは表現しないそうです。でもここまで認知されている性自認という言葉を敢えて使用しないというのもなんだか・・意見交換が必要ですね(ーー;))の多様性の理解増進に関する施策を策定することを求めるのですが、
特定の思想(同性婚反対など)を正しい理解として押し付けられないかというような懸念を表されていらっしゃいました。
確かに、誰の思うところの正しい理解を進めるのかというのは大きな問題です。
この法案を作成した方々の思う正しい理解とはどういった内容なのでしょうか。
それらが明らかになり、多くの性的少数者当事者たちが納得できる内容となっていなければこれまでの歩みを大きく後退させることになります。
同性婚やパートナーシップ制度の広がりを阻害しようとする勢力が、理解増進というもっともらしい名前を付けた法案を出して、その実、性的少数者の運動をしぼませようとしているのではないか。そんなうがった見方も出来ます。考えすぎだと良いのですが。
私は、目の前で苦しんでいる人々を一刻も早く救うことが出来、性的少数者への理解増進を一気に推し進めることが出来るのは、障害者差別禁止法のように性的少数者差別禁止法を成立させることや同性婚を法制化することだと考えます。
まだまだ知られていない自民党法律案ですが、多くの方に関心を寄せて頂きたいです。