「DVと共同親権~決して他人事ではない、共同親権の危険性を、多くの方に知って頂きたいのです~。」
2021年07月06日
皆さんこんばんは、新宿区議会議員のよだかれんです。
今日の新宿は蒸し暑かった・・皆さんのお住まいの地域はいかがでしたか?
さて、少し前の記事になるのですが、東京新聞が頑張って心強い連載を掲載してくれました。
そうです、もはや私のライフワークの一つとなっている、STOP共同親権・STOP面会交流強制についての記事です。
現状、多くの新聞・雑誌等の記事が、「離婚して子どもに会えなくなった可愛そうなパパがいますよ」というスタンスで、共同親権を推進するような内容の発信です。
しかし、これらは声の大きな人々の言い分ばかりを取り上げ、同居親の言い分を取材していない記事が多いように思います。
ではなぜ、同居親が大きな声をあげないのか。
それは、別居親に居所を知られてしまうからです。DVなど本当のことを伝えて報復されることを恐れるからです。
加害者に見つからないよう、息を潜めるように暮らしているから、声をあげたくてもあげられないのです。
共同親権を求める人々の中には、非常に攻撃だったり、元配偶者・元配偶者親族・弁護士・裁判官を相手にリーガルハラスメントと評されるほど訴訟を乱発する方も存在します。
こうしたことが起きているということ、多くの方に知って頂けたらと思います。
そんな中、これまで声をあげられなかった同居親に寄り添った記事を掲載した東京新聞に敬意を表します。
共同親権の問題点に言及する発信には、私程度でも多くの攻撃的な矢が飛んできます。社の方に推進派の人々から多くの声が届いていると思いますが、ひるまず頑張って頂きたいです。
分かりやすく共同親権化されることの問題点を伝えてくれていますので、是非皆様にもお読み頂きたいです。
(東京新聞2021.06.30)
(東京新聞2021.07.01)
現在日本では、婚姻中は共同親権で離婚後は単独親権となります。
居所・進学・医療選択・宗教等の養育に関する決定を、子の福祉のため適時適切に親権者が行えるようになっているのです。
単独親権制度の下でも信頼関係が存すれば、協力し合って共同養育を行うことは可能で、実際多くの離婚家庭でそのような子育てが行われていますよね。
ところが、DVによって信頼関係が破壊されていたり、DVはなくても争いが大きく(高葛藤家庭といわれたりします)て共同して子の養育は出来ないという人々も存在します。
そうしたケースでこそ、単独親権制度の真価が発揮されます。
もしも共同親権になっていたら、居所・進学・医療選択・宗教等の養育に関する重要事項の決定を行うたびに別居親の同意を求めなければならず、例えばDVなどが存在する関係性の場合、被害者はそのたびに加害の恐怖に晒されることになります。適時適切な決定が出来ないことは子の福祉・利益に反します。
病院で緊急の治療に関する決定をしなければならないとき。
進路の決定のとき。
機を逸したら取り返しの付かないこととなりますよね。
話し合いで同意が得られない場合は裁判所に訴えることとなりますので、訴えの激増で日本中の裁判所が機能不全に陥るのではとも指摘されていますし、ひとり親家庭の1/2は貧困状態とも言われていますので、弁護士に依頼など出来ないそうした人々はいったいどうなるのでしょうか。
経済的に強い者が優位に立って、弱者が泣き寝入りしなければならない状況が生み出されないでしょうか。
特に恐ろしいのが、DV被害親子が居所を伏せて暮らすということが許されなくなる点です。現在の単独親権制度の下ではそれが可能です。
居所が明かされていつ加害者がやって来るかもわからないという生活が、どれほど恐ろしいことか。
DVが存在しない場合でも、転勤・介護等同居親の都合による引越しも別居親の同意無しには出来なくなります。
最近は「子の連れ去り」「実子誘拐」という言葉がメディア等でセンセーショナルに使われていますが、多くは、正しくは、「子連れ避難」なのではないでしょうか。
ある日突然配偶者と子どもがいなくなった・・と書かれていることが多いですが、当事者にしてみれば長い間我慢して我慢して、ある日遂に、意を決して子どもを連れて逃げ出すのですよね。
子どもを連れて加害から逃げれば連れ去りと言われ、置いていったら置いていったでネグレクト・虐待と言われ。いったいどうしろと言うのでしょう。
単独親権制度の下では、裁判所で正当性が認められれば親権を得られ、同居親が単独で子の福祉・利益になるよう適時適切な決定を行えます。
共同親権にされてしまうと、こうしたことが認められず、DV被害者は加害者の支配から永続的に逃れられなくなります。
DVの本質は、支配。
暴力はそのための手段にすぎず、最近では巧妙になって、診断書などで証明が難しい精神的な暴力で苦しめられる人のほうが多いのだそうです。
殴る真似をして脅す、ギリギリ当たらないように物を投げつける、人格がぼろぼろになるまで罵る、お前はダメな人間なのだと朝まで説教をする。
被害者の多くが、第三者に「それはDVだよ」と言われるまでDVだと認識していないことも多いそうです。加害者も、それがDVだと認識できていないことが多いようです。加害者カウンセリングの必要性も耳にすることが増えてきました。
「DV被害者は、対象外として単独親権にすればいいじゃないか」という方がいらっしゃいますが、上記のように精神的暴力等の証明は難しく、裁判所でDVの存在を認めてもらえないことの方が多く、現行のままでは多くの被害者はDVの存在を認めてもらえずに共同親権とされてしまう、加害者から永続的に逃れられなくされてしまうと言われています。
その証拠に、記事にもあるように、現在裁判所でDVを認めてもらえずに(軽視されて)面会交流が強制されることが問題となっております。多くの親子が面会交流を強制されて苦しんでいるのです。
子どもと会えない・共同親権が必要だという方々は、原則面会交流実施という現状のなかでも面会交流が認められないということとなり、DVが客観的に証明されている等なにかしらの相当強い事情が存在するということが推察されるのではないでしょうか。
そうした人々が、ご自身が単独親権を持つことを求めるのなら分かります。が、なぜ敢えて共同親権を求めるのでしょうか。
もしかしたら、いつまでも支配する対象を求めているのではないか。
もしかしたら、自分は親権を認めてもらえる環境にないという自覚があるのではないか。
もしかしたら、子育ての大変さは同居親に押し付けて、自分は都合の良いときだけ・子どもに会いたいときだけ会おうとしているだけではないか。
教えて頂きたいです。
ちなみに。面会交流を押し付けられた同居親側が、子どもの体調不良などで面会をキャンセルすることは許されずに面会妨害としてマイナス評価とされたり罰金を支払わされたりしますが、
別居親が自身の都合で面会をキャンセルしてもお咎めはないのだそうです。おかしな話です。
是非是非、多くの方に離婚後の共同親権法制化が議論されていることを知って頂きたい、自分ごととして考えて頂きたいです。
ご自身は無事に単独親権で子育てを出来ているという方も他人事ではないのです。
万が一共同親権法制化となれば、過去に離婚が成立している方でも共同親権への申立が出来るようになるのではと言われています。
(あぁあ、いつも顔出してくれるワンちゃん、最近会えないなぁ、来てくれないかなぁと通りをチェックするよだかれん。)
長々と書き綴ってしまいました(ーー;)
最後まで読んでくださりありがとうございます、また明日。