よだかれん ちいさき声をすくいあげる会

ブログ&活動報告

「12月議会一般質問ご報告3-3“ 飼い主のいない猫対策の今後の方向性について”。」

2020年12月09日

皆さんこんばんは、新宿区議会議員のよだかれんデス。
本日で令和2年第4回定例会終了となりましたが、振り返りは別途行うとして、本日は予告通り私が行った一般質問の3つ目のご報告をしたいと思います。

3つ目の質問のタイトルは、「飼い主のいない猫対策の今後の方向性について」です。

よだかれん質問全文

日本における猫の殺処分数は、行政・ボランティアの努力、国民の意識向上などにより劇的に減少したものの、未だ年間3万匹を超えています。殺処分ゼロを実現するために大切なのが、TNR活動です。捕まえるトラップのT、不妊去勢手術を受けさせるニューターのN、元の場所に戻すリターンのR、それぞれの頭文字を取ってTNRと呼ばれます。飼主のいない猫に一代限りの命を全うさせ,殺処分される不幸な子猫を誕生させないための活動です。

 

新宿区では、30年にわたる飼い主のいない猫対策の歴史があり、「新宿区人と猫との調和のとれたまちづくり連絡協議会」が設置され、サポーター制度も整えられました。活動の基本がTNRで、そのための去勢・不妊手術費用の一部を区が助成しています。対象を広げていることなどは評価しますが、助成金額が適正かという疑問があります。

 

現在このTNR活動を行っているのは区ではなく、ボランティアの皆さんです。手術を受けさせるために、想像以上に大きな捕獲器を使い、猫が入った捕獲器は6キロを超えます。猫を捕まえるのは深夜や早朝が多く、夏はやぶ蚊に襲われながら汗だくになり、冬は寒さに震えながら猫が捕獲器に入るのを見守ります。病院への搬送には車やタクシーが必要で、費用はボランティアさんの負担です。手術前後の餌代・トイレシート代等もかかります。特に大きな負担となるのが、手術代です。区が一部助成してくれても、ボランティアさんは1匹につき差額の25,000円~30,000円をご負担されています。

 

そこで伺います。

ボランティアさんが負担している手術費用は、本来全額区が負担すべきと考えますがいかがでしょうか。令和2年度予算で助成費用として4,417,000円が用意されています。オス・メス・飼い主かボランティアかなどの、金額が変わる条件を令和元年度の助成実績件数にあてはめて、ボランティアさんからの申請については助成金を2倍にして仮に計算してみると、4,564,000円となり、予算を少し増額すればボランティアさんの助成金額を2倍にすることは可能です。御検討願います。

 

また、飼い主のいない猫の対策活動は「一部の猫好きの人のためのもの」ではなく、地域皆さんのための環境衛生活動ですから、本来は「区が主体となった活動を、ボランティアの皆さんが支える」という構図であるべきだと思います。しかし現状は、「ボランティアさん主体となった活動を、区が支える」という、逆転した構図になっていないでしょうか。ボランティアさんに過分な負担がかかっています。区の見解を問います。

 

 

次に、区民から情報提供があった際の対応について伺います。

TNRが必要と思われる猫を見つけて区の保健所に連絡をしたところ、捕獲器の貸し出しや助成金についての案内のみをされ、未経験者の自分が一人で対応することは無理だと、諦めてしまったというお話を複数お聞ききします。

 

そこで伺います。

こうした連絡を区民から受けた際、区が直接TNRを行えないのでしょうか。行えないのであれば、協議会メンバーに確実にお繋ぎする体制を取って頂きたいと思います。ご負担をおかけする分、こうしたケースではボランティアさんに捕獲器を取りに来て貰うのではなく、現場や自宅に捕獲器をお届けし、手術代を全額区が負担すべきと考えますがいかがでしょうか。

 

 

町会との連携についても伺います。
地域の皆さんの理解増進や協力を得るためには、町会掲示板や回覧板の活用が有効です。使用許可を得られるよう、必要な場合には職員が同行しているとお聞きしていますが、まだまだ活動の意義などが伝わっていない場面もあるようです。ボランティアの皆さんがスムーズに・確実に掲示板や回覧板を活用できるよう、これまで以上の働きかけを行って頂きたいと思いますがいかがでしょうか。

 

 

次に保護譲渡活動についてです。

ボランティアの皆さんは、里親を見つける譲渡活動にもご尽力されています。地元企業がこうした活動を支援し、京王百貨店新宿店において「みんなイヌみんなネコ」という譲渡イベントが毎年開催されています。そこで新宿区も、区の施設を譲渡会会場として提供してはいかがでしょうか。屋外では猫が逃げてしまう可能性があるので、屋内でご検討ください。

 

 

次に、ご高齢者とペットの問題についてです。

9月の定例会において木もとひろゆき議員がご指摘されたように、健康上の理由等でご高齢者が飼育できなくなったペットについての相談を受け、新たな飼い主を見つける体制作りが求められています。保護・譲渡がうまく行くには、ボランティア・民生委員・社会福祉協議会・獣医師等の連携が必要であり、東京都ではそうした取り組みを行う市区町村に対し、3年間で上限3000万円の補助事業を用意しています。是非ともこの「東京都 地域における動物の相談支援体制整備事業」を活用し、相談・支援体制を拡充して頂きたいと思いますがいかがでしょうか。

 

 

また、飼主だけでなく、ボランティアさんの高齢化の問題もあります。

連絡協議会が始まった頃から参加されているボランティアさんも、ご家族の介護、ご自身の体調などで、年々参加出来る人が少なくなっていると伺いました。しかし、新たに参加してみたいという方がいても、協議会が開催されるのが平日日中で、お勤めをされている方の多くは参加出来ません。毎回でなくとも、夜間や土曜日などの開催も検討してはいかがでしょうか。

 

以上、区のご所見を伺います。

区長答弁全文

飼い主のいない猫対策の今後の方向性についてのお尋ねです。

はじめに、猫の去勢・不妊手術費用についてです。

1件当たりの助成金額や上限額を、当区よりも高く設定している区はありますが、一方で申請の回数などに制限を設けています。

区では、申請の回数に上限を設けないなど、ボランティアの方々の申請状況に添った制度となっています。また、ボランティアの方々との情報交換などを行う「新宿区人と猫との調和のとれたまちづくり事業に関する連絡協議会」において協議した結果、令和元年度から広く区内の病院での手術に対しても助成を行うことになったところです。

こうしたことから、現時点では、去勢・不妊手術費用の助成制度を変更することは考えておりません。

次に、ボランティアの方々に過分な負担がかかっていることについてです。

飼い主のいない猫対策では、ボランティアの方々などと連携しながら、ともに取り組んでいくことが大切であると考えていますので、引き続き役割分担も含め、皆様のご意見を伺いながら、飼い主のいない猫対策を進めてまいります。

次に、区が直接TNRを行うことなどについてです。

区では、飼い主のいない猫対策を地域の問題として捉え、地域住民、ボランティア、行政が一体となって取り組んでいます。そのため、区が直接TNRを行うことは考えていません。

また、TNRの現場などに捕獲器を届けることについては、飼い主のいない猫対策がそれぞれの役割分担のもと実施する事業であるという共通認識のもと、現場への運搬をボランティアの方々にお願いしているところです。

次に、TNRを希望する方を連絡協議会メンバーの方に繋げる体制を取ることについてです。

TNRを希望する方から連絡があったときは、必要に応じて連絡協議会のメンバーに繋げていますが、今後もできる限り希望に沿って繋げられるよう連絡協議会等で調整してまいります。

次に、町会との連携についてです。

ご指摘のとおり、飼い主のいない猫対策を進めていく上では、地域の方の理解や協力は必要不可欠です。そのため、町会掲示板や回覧板を活用させていただき、地域の方と一緒に飼い主のいない猫への取組みを進めているところです。

地域における飼い主のいない猫対策についての状況は様々ですので、これらを踏まえながら、町会掲示板や回覧板の活用について引き続き働きかけを行ってまいります。

次に、保護譲渡活動についてです。

区の施設を譲渡会会場として提供することについては施設管理の面から課題があるほか、猫の譲渡についても様々な意見があります。

現在、猫など動物の譲渡については、東京都動物愛護相談センターにおいて、譲渡希望者に動物の習性、しつけ方、関係法令等の講習を受講させた上で、適正飼育ができる方に譲渡をしています。

区としては、動物の適正飼育の観点から、このような体制の整った都の譲渡会の周知に努めてまいります。

次に、都の補助事業を活用し、相談・支援体制を拡充することについてです。

東京都の「地域における動物の相談支援体制整備事業」は、猫の譲渡に向けた取り組みを前提にしており、TNRを対象とするものとはなっていません。

猫の譲渡については様々な意見があるため、この補助事業の活用については、連絡協議会メンバーの方々のご意見を伺っていきます。

次に、連絡協議会の開催日時についてです。

連絡協議会の開催は、これまで連絡協議会メンバーの方々のご意見を踏まえ、平日の午後となっていますが、連絡協議会総会や猫なんでも相談会は土曜日に開催しています。

来年度は、より多くのボランティアの方々が連絡協議会に参加し、活発な議論や情報交換がなされるよう、アンケートも実施し、その結果を踏まえて、開催日時を設定していきます。


(以前見学させて頂いた活動の様子。一部の猫好きな方の活動ではなく、地域の皆さんのための環境衛生活動であり、人間が生み出している飼い主のいない猫への愛護活動だと実感しました。)

振り返り

非常に残念な答弁ではありましたが、想定内でしたし現状の区の認識を確認できたので、これからの働き掛けがしやすくなったのではと感じています。

『区では、飼い主のいない猫対策を地域の問題として捉え、地域住民、ボランティア、行政が一体となって取り組んでおり、飼い主のいない猫対策がそれぞれの役割分担のもと実施する事業であるという共通認識』なのですが、ボランティアの皆さんとの認識に違いがあるように思います。行政職員はお給料をもらって事業に臨むわけですが、ボランティアさんは無給です。その時点で対等ではありません。

それなのに、手術費用を負担して貰ったり、重くて大きな捕獲器を役所まで取りに来てもらうのを当然と思ってはいけないと思います。
確かに保健所は人手も足りず、動物業務専用車もなく、予算も大きくなくて、それなのにやらなければいけないことは山積みで対応しきれないのかも知れません。

それならせめて、ボランティアの皆さんに過分な負担をおかけしていることを率直に認め、感謝の意を表するだけでも大きな効果があると思うのです。

ほんの少し見学させて頂いただけでも、これだけのことをボランティアでやって頂いてよいものかと疑問に感じました。

飼い主のいない猫対策だけでなく、町会・商店会・消防団・清掃活動等々多くの分野において、区民のボランティアによってなんとか成り立っている現状があると思います。

でも、猫活動ほど多大な実費を負担してもらっている分野は他に見当たらないのではないでしょうか。
区だけではなく、我々区民も、飼い主のいない猫対策は地域みんなのための公衆衛生活動だという事を認識し、ボランティアの皆さんに感謝の気持ちを持てたらと思うのです。

そして、区は譲渡に関して慎重な姿勢であることも分かりました。
飼い主のいない猫をなくすためにはTNRだけでなく譲渡活動も求められると、私は思います。この部分を区で担って欲しいとまでは申しませんが、場所の提供は可能ではと思います。ボランティアの皆さんの中でも様々な意見はおありなのだろうと思いますが、譲渡活動が必要と考える方を支えることも大切です。

答弁を踏まえて改めて、区民やボランティアの皆さんと意見交換をし、区へ提言を行って参ります。
30年に渡る活動の歴史を有する新宿区の飼い主のいない猫対策・関係職員に敬意を表しつつ、更に改善が図られるように。

1月によい子が虹の橋のたもとへ旅立ち、時間がかかりましたがようやく動物たちのための声を届けられました。まだまだこれからです✧*。٩(ˊωˋ*)و✧*。

本日も長い長いご報告、最後までお読みくださりありがとうございました。

※3-3「飼い主のいない猫対策の今後の方向性について」質問動画※

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